2016年7月23日(土)から、神奈川県立近代美術館 葉山にて、「クエイ兄弟―ファントム・ミュージアム―」展が開催されます。
一卵性双生児として1947年にペンシルヴァニア州ノーリスタウンに生まれたクエイ兄弟は、フィラデルフィア芸術大学(PCA)に進学して、「ポーランド・ポスターの芸術」展(1967年)を目撃し、東欧の文化芸術に強く魅せられます。その後、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)でイラストレーションを専攻し、東欧の文学や音楽にも一層親しみながら、アニメーションの制作を始めます。1979年以降、コラージュ、コマ撮り、実写、特殊効果を組みあわせ、アニメーション、ドキュメンタリー、ミュージック・ビデオ、バレエ映画、長編映画、コマーシャルなど、さまざまな映像作品を制作します。代表作「ストリート・オブ・クロコダイル」(1986年)など、クエイ兄弟のアニメーション作品は多様な印象を与えます。2012年にはニューヨーク近代美術館(MoMA)にて回顧展が開催されました。
アジア初の本格的な回顧展となる本展では、これまで日本では紹介される機会の少なかった映像作品や舞台デザインも交えて、クエイ兄弟の美の世界を総合的に紹介されます。会期は10月10日(月・祝)まで。この機会に是非ご高覧ください。